教養学部案内
25/48

23自然と環境コースの授業の例変数の実関数からのステップアップで知る面白さ最新研究が浮き彫りにする太陽系の姿今、大気では何が起こっている?気象学や気候学等大気全般の基礎科学である“大気科学”をテーマに扱います。太陽放射や地球放射、偏西風、ジェット気流、貿易風、モンスーン循環の仕組みを学ぶことで、気圧と風の関係や地球の自転の効果を学びます。降水、積乱雲や雷、竜巻や温帯低気圧等身近な現象についても解説していきます。「はじめての気象学(ʼ15)」田中 博 (筑波大学教授)伊賀 啓太 (東京大学准教授)多変数の実関数の微分・積分と複素関数を学びます。多変数の実関数では、主に2変数関数の可視化、連続性、微分と計算、多項式近似、極値問題、積分、面積・体積の求め方等を学習。その発展として複素数の微分・積分を扱います。応用として留数の原理に基づく実関数の定積分の計算方法を紹介します。近年急速に進んできているのが太陽と太陽系の研究です。さまざまな太陽観測衛星による研究で太陽表面の多様な活動がわかってきました。また、太陽系全体についても惑星や小惑星の探査機が次々と新しい発見をもたらしています。これらの新しい知見に基づき、太陽と太陽系の最新の姿と進化を学びます。「太陽と太陽系の科学(ʼ18)」谷口 義明 (放送大学教授)「解析入門(ʼ18)」河添 健(慶應義塾大学教授) オゾン層は、紫外線から私たちを守ってくれる存在。人間が作ったフロンを大気に放出したため、1980年代からオゾンホールが急速に拡大した話はよく聞くでしょう。 そんななか、2017年に米航空宇宙局(NASA)は「オゾンホールが1988年以来最小だった」と報告しました。近年のフロン対策が成功したなら嬉しいですね。でも NASAは同時に「成層圏の温度が平年より高く、オゾンが分解されなかったため」とも。オゾン層を壊す塩素ラジカルの生成に必要な、氷の微結晶からなる雲が南極上空で発達しなかったのだとか。ひょっとして、温暖化がオゾンホールの拡大に歯止めをかけたのかも?  それはすぐにはわかりませんが、氷の粒からなる雲の役割を知っていると、ニュースや新聞記事の見方が変わります。雲ができない理由も知りたくなるでしょう。オゾンホールも温暖化も〝100年もの〞です。化学を通じて「今」を知り、孫やその先に残す地球を考えて行動する。この科目がそんなきっかけになれば嬉しいです。       Nature&Environment      自然と環境コース「現代を生きるための化学(ʼ18)」橋本 健朗放送大学教授慶應義塾大学大学院理工学研究科博士課程修了。現在、放送大学教授。専門は量子化学、物理化学、ナノ構造化学、大気環境化学等。化学で今を知り、よい未来を創る

元のページ  ../index.html#25

このブックを見る