教養学部案内
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20 社会と産業コースの授業の例私たちが経済活動を行ううえで、直接的・間接的にかかわりのあるファイナンス。しかし、認識不足から“お金儲けの道具”と誤解する等、敬遠する人が多いのも事実です。本講義ではファイナンスに関する正しい知識を習得し、社会におけるその役割をより身近に感じ、理解してもらうことを目的としています。暮らしのなかで一般市民が遭遇する可能性のある代表的な紛争を紹介。紛争の発生から解決に至るまでのプロセスを具体的に説明し、裁判の機能、裁判の基本構造、手続きの特徴等を分かりやすく解説していきます。法曹を志す方以外の一般市民を対象としているため、予備知識や他の科目の事前履修は不要です。正しい理解でファイナンスを身近なものに日常生活に起こりうる紛争の解決法とは?過熱する企業マーケティングの“今” 最近、増えているインターネットテレビでの動画配信。皆さん、民放のテレビ番組と同じ感覚で観ていませんか? 観ている側からはあまり差を感じられなくても、実は、法の世界では異なります。まず、テレビは放送法に基づき番組(コンテンツ)を″放送〞しています。一方、インターネットテレビは、インターネットを利用しているという点で″通信〞に位置付けられ、電気通信事業法が適用されますが、″放送〞の要素も多分に含むため、現在、法的な枠組みが不明確なのです。法的整備が整っていないからこそ、地上波では観られない自由で刺激的なコンテンツづくりができる反面、著作権やプライバシーの侵害が問題になることもあります。 法は時代に合わせて更新されるもの。特に、情報や知的財産、コンテンツの分野では、毎年改正が行われています。自分から遠いものと思いがちな法の世界も、意外と身近な存在です。一歩踏み込んでみると、それぞれの法の関係性が見えて面白いんですよ。     Society&Industry 社会と産業コース「情報・メディアと法(ʼ18)」※本科目は「情報コース」との共用科目です。市場や技術の成熟化、ニーズの多様化や個性化、競争のグローバル化が進むなか、企業経営におけるマーケティングの重要性はますます高まってきています。本講義では、消費者に自社製品・サービスを選択してもらうための工夫と努力を重ねているマーケティングの全体像について、具体的な事例を交えながら講義します。「マーケティング論(ʼ17)」芳賀 康浩(青山学院大学教授)平木 いくみ (東京国際大学准教授)「市民生活と裁判(ʼ18)」川島 清嘉(川島法律事務所弁護士)川島 志保 (川島法律事務所弁護士)「ファイナンス入門(ʼ17)」齋藤 正章(放送大学准教授)阿部 圭司 (高崎経済大学教授)児玉 晴男 放送大学教授東京大学大学院工学系研究科博士課程修了、博士(学術)、独立行政法人メディア教育開発センター研究開発部教授を経て、現職。専門は新領域法学(著作権法、知的財産法、情報・メディア法)等。時代とともにアップデートされる法21人間と文化コースの授業の例西洋哲学のウラに、宗教あり日本の古代中世史が書き換わる!?科学の歴史と思想の関係「何ゆえに、われわれは今、ここでこうして生きているのか」を根本の問いとして、主な「根源思想」を振り返りながら西洋哲学を考えます。また、アメリカ先住民や日本の思想、産業、科学技術、環境問題、医療の進歩等に幅広く照らし合わせ、現代の哲学・思想を広い視野から捉え直します。「哲学・思想を今考える(ʼ18)-歴史の中で-」魚住 孝至(放送大学教授)前6世紀から4世紀の古代ギリシア・ローマ時代の哲学、およびキリスト教の自己理解と西洋中世哲学(15世紀まで)を、歴史をたどりながら概観。各時代の鍵となる重要な思想家や、哲学の背景にある古代の自然宗教や一神教の伝統(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教)との関係についても理解を深めます。日本列島の始まりから16世紀までの古代中世史像を、基本となる史料・史跡や国際交流の記録から探ります。現在、発掘調査の成果やさまざまな新史料の発見によって、列島の歴史像は多元的に見直されています。こうした最新の動向を踏まえ、日本列島の新しい古代中世史をたどります。「日本の古代中世(ʼ17)」佐藤 信 (放送大学客員教授)近藤 成一 (放送大学教授)       Humanities&Culture人間と文化コース「『方丈記』と『徒然草』(ʼ18)」 鎌倉時代の初めと終わりに、日本文学の新たな領域を切り開く2つの作品が登場しました。いずれも個人の思索を理知的に書き綴った画期的散文『方丈記』と『徒然草』です。誰もが知るこれらの作品から、「古典」の枠を超えて、今を生きる私たちにつながるものを多く読み取れることにお気づきでしょうか。 例えば〝人と住み家〞をテーマにした『方丈記』は、当時の災害を正確かつ具体的に記した「災害記」としても読むことができます。その描写と思索のリアリティーは、とても遥か昔の出来事とは思えないほど。一方『徒然草』を読むと、一冊のなかで作者・兼好の考えが深まり、次第に柔軟になる様が見てとれます。それは、「今、ここを生きる」という日々の暮らしを重視しているからこそ。また、現代では誰もが当たり前のように自分の考えを書いて発信しますが、そうした「自由な文章の書き方」の最初のお手本となったのも、この『徒然草』でした。 古典文学のなかに流れるこうした現代性を感じ取ることで、皆さん自身の思索が広がり、人生を「よりよく生きる」ヒントとなりましたら幸いです。「西洋哲学の起源(ʼ16)」荻野 弘之 (上智大学教授)桑原 直己 (筑波大学教授)島内 裕子 放送大学教授東京大学文学部国文学科卒業。同大学院修了。博士(文学)。主な著書に『徒然草をどう読むか』(左右社)、訳・校訂書に『徒然草』『枕草子』(筑摩書房)等。「古典」という名の現代文学を読み解く

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